建築士妻と男性不妊夫の妊活ブログ

二級建築士であり、転勤妻でもある私と男性不妊(非閉塞性無精子症)である夫との妊活記録。

遺伝子・染色体検査

 

 

無精子症と診断されて、すぐに遺伝子・染色体検査を勧められました。

血液検査で無精子症が先天的なものかどうか調べる事が出来ます。

遺伝子欠損による無精子症の場合、TESEをしても精子が回収できないため

検査をしておくことで、無駄な手術を回避できると説明されました。

 

しかし、この検査は自分の遺伝子情報を調べます。

本人のアイデンティティーに大きく関わることなので

夫婦でよく話し合って決めてくださいと言われました。

 

同じような状況のご夫婦の中には

検査について様々な反応があるそうです。

 

・検査結果は妻に知らせないでほしい

・検査をせず、TESEをしてほしい

・遺伝子欠損が判明→離婚

・夫婦仲の悪化       などなど…

 

また、遺伝子の「AZFc欠失」だった場合、

精子回収率は高いものの、将来生まれて来る子供が男児だと、

そのAZFc欠失を受け継ぐことがわかっています。

 

様々な結果を想定したうえで検査を受けなければなりません。

 

 

幸い夫は出来ることがあるならやる!と決心してくれていたので、

説明を受けたその日のうちに検査の申し込みをしました。

「俺の情報が丸裸にされる~」なんて冗談を言ってましたが、

内心は複雑な気持ちだったと思います。

 

TESEを受けるまでにまだまだ高い壁があるような気がして、

自分たちの子供を持つことが幻のように思えていました。

検査結果は3週間後と言われ、

その間に夫の両親への報告に帰省しました。

夫両親&妻両親の反応 - 建築士妻と男性不妊夫の妊活ブログ

 

結果が出るまでの間、お互いあまりその話題に触れることなく、

今まで通り過ごしていました。

ダメだった時の想像は怖くて、あまり考えないようにしていました。

 

 

そして約一か月後。

 

検査結果は 異状なし でした。

 

つまりTESEを行えば可能性があると。

本当にうれしかったです。

まだ妊活するチャンスがある!!

すぐに夫の母や、私の母に報告し

TESEに向けて動き出しました。

 

 

気になる検査料金は

染色体検査(3割) 9,830円

遺伝子検査(10割)54,000円

 

計 63,830円   た、高い…。

 

嬉しい反面、まだまだ先の見えない高額医療費に

戦慄した一日でした。

 

 

 

 

夫両親&妻両親の反応

 

 

無精子症と診断が降りてから、

妻側両親には通院を始めてから

私から母に逐一報告はしていたので、

無精子症と診断されて何日か後に電話で報告しました。

 

母は、とてもびっくりしていました。

「もう子供は無理という事?」と、

やはり無精子症について知るはずもないので

精巣を切って直接取り出せば

可能性はあるかもしれないと説明すると

「夫くんがそんな、痛い思い

 しなきゃいけないの?」

「夫くんの体が心配。」

「そこまでしなくてもいいんじゃない?

 子供が全てではないよ」と。

夫の体を気遣い、手術には否定的でした。

 

そして私の父は、

普段あまり口を出さないタイプなのもあり、

2人が決めた事なら と、

静かに見守っていてくれてます。

 

 

そして、夫両親。

通院している事も全く話していなかった為、

手術も受ける事だし、

話さなくてはいけないね。と、

2人で夫の実家に帰省しました。

 

何も知らない夫両親は、

久しぶりに私達が帰省するからと

美味しい夕食を予約してくれていました。

 

前もって夫に、自分からは話しにくいから、

妻から話してくれ!と言われていたので、

話を切り出すタイミングを伺っていました。

 

 

いざお店に入り、乾杯したところで

私の姪っ子の話になり、

その流れで夫の父が、

「それで、夫、妻、子供はまだなの?」と

聞いてきました。

今だ!と思い、

 

妻「実はなかなか出来ないので、

 不妊治療の病院に通って色々調べたら

 夫さんの無精子症が判明しました。」

 

夫父「えっ?!」

夫母「そうなの?!あなたが原因だったの。」と。

 

やはり、原因があるとしても

私にあると思っていたんだろうな。という反応でした。

それはもう仕方ないです。

だって、私自身も最初はそう思っていたのですから。

 

夫母「私、子供はまだかなって

   気になっていたのだけど、

   聞くに聞けないでいたの。

   今、そうゆうの聞くって

   セクハラになるって言うじゃない?」

 

夫母は本当にこの時まで、一切、一言も

子供について聞いてくる事はありませんでした。

たぶん気になっているんだろうなと思いながらも、いつも適度な距離感を持って接してくれる夫母。

こう言われた時に、もっと早く

通院を始めた頃から経過を話していれば

よかったなと思いました。

 

ずっと聞くに聞けないモヤモヤを待たせ続けてしまった事を後悔しています。

 

続けて夫母は、

「何かできる事があれば、力になるから。

 妻さんには、苦労かけてしまってごめんね」

と言ってくれました。

 

どう打ち明けたらいいのかと、

ドキドキしていましたが、

夫母の言葉に肩の力が抜けました。

 

今考えると、何となく夫父の方が

ショックを受けていたように思います。

 

夫がいない所で、

「全く精子が出てこないって

 わけじゃないんだろう?」と、

まだ信じられないといった様子でした。

 

報告からしばらくたった今では、

夫両親は、

やれる事があるならやるしかないね!と、

前向きに背中を押してくれています。

 

そして妻両親も、

2人が決めた事なら頑張りなさい!と

見守ってくれています。

 

不妊治療は、当人達だけではなく、

その家族達の理解も必要です。

私は理解ある夫両親、妻両親に恵まれ、

本当にありがたいと実感しました。

 

家族の絆を再確認する出来事でした。

 

 

 

次回、遺伝子検査について書こうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

無精子症確定(夫の反応)

 

*お正月からあっという間に時間が過ぎ…もう一月も後半ですね。

だいぶ更新が滞ってしまいましたが、無精子症診断後の夫の様子を書いていきます。

 

 

 

 

無精子症と診断され夫に電話で報告後、

帰りの駐車場でなかなか車を発進できずにいました。

 

すると仕事中の夫からラインが。

そこには不妊治療の助成金についてのリンクが送られてきました。

以下ラインやりとり↓

 

妻「治療頑張るっていうこと?」

 

夫「そりゃ、するだろう」

 

妻「うん。お互い痛い思いすると思うが、一緒にがんばろう」

 

夫「痛いのは怖いよ」

 

妻「私も怖い」

 「もし精路再建が出来れば人工授精、

  出来なければ採精採卵して顕微授精だね」

(この時まだ非閉塞性無精子症とは判明していなかった)

 

夫「まぁ、なんとかなるだろ!」

 「俺の予想では精子を作る能力自体が落ちていると思う」

 

妻「採精する時タマタマ切るけど、一緒に頑張ろうな」

 

夫(絶望のスタンプ)

 

夫「切ったら無くなっちゃう」

   ↑今思い出しても笑える(笑)

 

妻「なくならないよ(笑)」

 

夫「痛いの?全身麻酔で頼みたい」

 

妻「個人差あるみたいよ。

  あと染色体と遺伝子検査もするらしい」

 

夫「えー、俺のすべてがバレる」

   ↑そこかい(笑)

 

 「俺、小さい時からお化粧とか興味あったから

  女性ホルモン多いんだろうな」

   ↑関係ない(笑)

 

妻「そ、そうなのか(笑)ハゲなくていいな」

 

夫「だから頭はふさふさ、体毛はうすうす」

 

妻「うらやましいよ」

 

夫「妻はハゲ。ひげも生えてる。男」

  ↑うるさい(笑)確かに毛量少なめだが、ひげは産毛程度だ。ほっといてくれ(笑)

 

夫「乙女な俺と相性抜群」

 

妻「本当だね」

  ↑あれれ、涙が…

 

夫「迷惑かけて悪いな」

 

 

この言葉で号泣しました。

このやり取りが無精子症発覚後の

夫のリアルな反応です。

 

この頃はまだ閉塞性無精子症への望みを捨てていませんでしたが

それよりも遺伝子欠損がありませんようにと、

そればかり考えていたように思います。

遺伝子検査をするまでは、あまりこの事は

考えないようにしていました。

 

しかし手術となると、両親へ報告しなければなりません。

私の両親には逐一話していたのですが、

夫の両親はまだ何も知りません。

ちゃんと話をしに、夫の実家へ帰省することに。

 

 

 

次回、両家両親の反応を書こうと思います。

 

 

 

通院⑥(初めての精液検査)

 

 

初めての精液検査にあたり、

まずは感染症の検査をしました。

 

検査自体は採血だけなので、

すぐ終わりましたが

検査項目が多いせいか

実費で 6,210円かかりました。

 

特に感染症の心配もなく

いよいよ精液検査。

検査当日の朝に夫に

カップに採精してもらいました。

 

一応、手伝おうか?と聞いたのですが 笑、

自分でやった方が早いからと、

なんなく採精してくれました 笑

男性の中には、

何時にとってくれ!なんて言うと

なかなかうまくいかない方も多いと

聞いたので、夫の素早さには拍手です!

 

夫は仕事なので、私が病院へ提出に。

夏の暑い日、精液の入ったカップ

カゴバックに入れ駅前を歩くときは

なんだかいけない事をしているような、

不思議な気分でした 笑

 

クリニックでは、精液提出用の窓口があり

いつもの診察とは違う階にあるので

誰にも会わずに提出できました。

 

その日のうちに結果が聞けるという事で

待合室で待機。

この日までに無精子症の可能性も

考えてはいたので、本当に不安でした。

 

待つ事30分。

診察室に呼ばれ、何も写っていない

顕微鏡のモニターを見せられました。

 

先生「無精子症ですね。」

 

不安に思っていた事が的中し、

頭が真っ白になりました。

 

先生が色々と説明してくれたのですが、

涙が出てきてしまって、

どうにも止めることが出来ませんでした。

 

私の涙を見て、先生は少しアタフタしながら

 

先生「まだ可能性がゼロになったわけじゃ

   ないですよ。これから詳しい検査を

   しましょう」

 

もう頭の中は、夫になんて言おう…と。

待合室に戻っても、涙が止まらず

絶望感でいっぱいでした。

 

今後の詳しい検査の話をするために、

看護師さんに呼ばれたのですが、

目を真っ赤にしている私を見て、

誰もいない個室に通してくれました。

 

「先程の先生のお話で、分からないことや、

 疑問があれば何でも聞きますよ。

 落ち着くまで、こちらにいてもらって

 大丈夫ですよ。」と言ってくださいました。

 

不妊治療クリニックなので、

きっと待合室に号泣している患者がいれば

他の人達も動揺させてしまうからの

配慮だったのでしょうが、

その優しさに、

気持ちもやっと落ち着きました。

 

 

その後の説明も聞き、お会計は1,160円。

次回は再度の精液検査と、

ホルモンの値を調べる血液検査を

夫も一緒に受診することになりました。

 

帰りの駐車場の車の中で夫に電話。

 

妻「無精子症だって」

夫「え…本当に。そうか…。」

 

夫は職場にいたので、それ以上の話はせず

じゃあ後でLINEするね と電話を切りました。

 

 

 

 

 

続きます。

 

 

 

 

 

 

通院⑤(通水検査)

 

更新の日数がちょっと開いてしまいました。

記録用にと思ったブログですが、思い出すってつらい作業ですね。 

 

 

二か月がたったころ、

夫の仕事も落ち着き

そろそろ通院を再開しなければと思い

以前の診察で勧められた通水検査をしました。

 

友達の話だと、かなり痛いようで…

すごくビビりながら受けました。

 

左右の卵管に空気を混ぜた生理食塩水を注入し

卵管の通りをみる検査なのですが、

生理痛のひどい時のような痛みで

ぐっと眉間に皺を寄せて耐えました…。

 

エコーを見せてもらいながらの検査なのですが、

私が見てもわかるほど、片方の卵管がまったく通らない。

 

先生が

「これは、片側狭窄しているね」と。

すごくショックでした。

私のせいで妊娠しなかったんだと。

 

先生「これで、旦那さんの精液検査に問題がなかったら

   卵管を広げるFT手術をしましょう」と。

 

待合室に戻り、スマホで検索!検索!検索!!

今まで手術なんて受けたことのない私からしたら

日帰り手術といっても不安で仕方ありませんでした。

 

お会計は、殺菌のため抗生物質の飲み薬を処方され、

保険適応 2,380円  通水検査実費 4,320円の 計6,700円でした。

 

病院を出てから夫に報告。

手術か!とびっくりしてましたが、日帰りならすぐ終わるね、と。

精液検査早くしなきゃね、なんて話してました。

 

その日病院に帰ってからも、不安でもやもやしている中

同じ時期に妊活を始めた地元の仲のいい友達から

妊娠報告が…。

 

妊娠自体はとっっても嬉しいことだし、

彼女も一年近く出来ずに悩んでいたので

心底おめでとう!!と思ったのですが、

報告ラインの中に

 

不妊じゃなかった(笑)」

 

との言葉が。

彼女には私の今の現状を話してなかったので、

彼女は1%も悪くないし

本当に悪気がなくて言ったのは十分理解できるのですが、

これは辛かった。

 

なんで私だけ…。

 

検査後の痛みがあるお腹をさすり

泣きながらおめでとうと返信しました。

心から祝えない自分が本当に嫌でした。

 

夫にも八つ当たりして些細なことでケンカに。

妊活を始めて、

それまで溜めていた不安やストレスが一気に出た時でした。

 

今思えばこんなの序の口なんですがね。笑

 

この週のタイミング三回目→ヒューナー検査でも精子が一匹も見つからず

いよいよ夫もドキドキの精液検査をします。